33歳男性
太ももの付け根が痛いと連絡をいただき、その日の夜に予約が取れたので早速来院。
会社員をしながら、趣味でダンス(タンゴ、バレエ、フラメンコ、、、)など幅広くダンスを楽しんでる方ですが、新しくズークを始めて、踊っていたら徐々に太もも(ハムストリング)に違和感を感じ、我慢して踊ってるとお尻の下に強い痛みを感じて動けなくなり、慌てて電話をしてきた。
動きを診ると、防御姿勢の為、後ろ体重で前屈も後屈も制限されて動けない状況!
触診してみると本人の訴え通り、座骨結節と大腿ニ頭筋(長頭)の付着部に小さな硬結があり。更にその上の靭帯(仙結節靭帯)もピーンと張っている状況でした。
最近この症状はとても多く、壊れた筋膜の修復が追いつかないまま、筋肉を使い過ぎることにより、癒着やねじれが増強し、それを包み込み「かさぶた」が大きくなり痛みを発生してる状況です。もちろん運動をしてない人も外力に対する抵抗力が弱いので、ちょっと変わった動きをしただけで壊れてしまい修復されなくなって痛みを発生します。
この男性は普段からストレッチはする方なので、幸いにも癒着はそれほどなく1回の治療で50%程回復し合計5回の治療で痛みは完全になくなりましたが、痛みの症状がドンドン下の方に移動してきて、お尻が良くなると→ハムストリング中央部位、ハムストリングが良くなると→ふくらはぎ(アキレス腱上部)へとジャンピングして現在はふくらはぎの治療に専念しています。
ちなみに痛みのジャンピング症状は良くある事です。1カ所が良くなると隠れていた部分が顔を出し、その顔を押し込むと、また隣から顔を出す。まるで「モグラ叩き」の様です。これは筋膜は様々な構造をし、筋線維を保護したり体液循環を正常に保っていますが、全ての筋膜はつながっているので、1カ所に問題が起きるとその他の部位にも異常なストレスがかかり、そのまま使い続けることにより、当然問題箇所は多くなってしまいます。
まるでズボンの裾を引っ張られたまま動いてると同じ事です。引っ張られたまま動いていたのでは、無駄な力を使うため疲れやすく、増々捻れがひどくなります。
これを予防するためにもトレーニング後のストレッチと定期的なメンテナンスが必要になります。
この男性も現在はふくらはぎを治療していますが、おそらく足の裏にも原因が隠されてる気配がしてますので、足の裏と足関節の動きの改善も平行して治療を進めています。
2014
15Jan
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