グランバットマンを高く挙げるようにするには、何と言っても柔軟性と筋力が必要になります。
柔軟性のないままバットマンを一生懸命挙げていても、太ももの筋肉ばかり使ってしまい脚が太くなるばかりか、軸もブレてしまいます。
軸がブレると当然ピルエットも上手く回ることができません。
脚を挙げる時は太ももの前とお腹に意識がいきがちですが、実は、お尻からハムストリングを使い脚を押し挙げられる感覚が大切です。
柔軟性を向上させて、自分の柔軟性に合った高さで段階的にトレーニングをして、軸の強さと、脚を挙げる為の筋力をシッカリ作ることが重要です。(補助をしながトレーニングをすると効率よく柔軟性と筋力が付きます)
グランバットマンを挙げる為には、ハムストリング、お尻、腰、太もも、お腹、胸、(ほとんどですが!)の柔軟性が必要になります。
皆さんハムストリングだけを一生懸命ストレッチする方がいますが、実はハムストリングをシッカリ使う為には、太ももがちゃんと収縮しなければ、ハムストリングは伸びてくれません!筋肉を収縮させるのも柔軟性が必要なのです!
また筋膜で言えば、頭からつま先まで複雑につながり合っています。
仰向けで脚を持ってハムストリングのストレッチをするとき、身体の硬い人は首の後ろがつまりアゴが挙ってしまいますが、この現象はハムストリング~腰などで筋膜が引っ張られ後頭部が引き寄せられる現象によるものです。このような時は脚を持ったまま、背中を丸めて頭を浮かせてアゴを引き、へそを見るような姿勢で30秒ほどキープしてから頭をゆっくり床に落としてください。筋膜がストレッチされてアゴが挙らなくなります。
これらの条件が整い、床を足の母子球辺りで踏んだエネルギーが膝の内側~腸腰筋の停止部(小転子)~みぞおち~首の付け根(背中側)~頭の頂点(百会)に抜けるような強い軸が作れてこそバットマンは高く挙ります。
一方脚を挙げる側の筋力というのは、腸腰筋、腹筋、縫工筋、(その他大腿部の筋力も多少)などの筋力が必要になりますが、柔軟性が向上すれば、それほど強い筋力は必要ありません!特にバレエで使う筋肉の使い方はアイソメトリック運動(筋肉を縮めない、長さを変えないで筋肉を収縮させる)ですので、これがシッカリできれば細く長い綺麗な筋肉ができあがります!
フロアートレーニングで抵抗などを加えながらトレーニングすることにより、効率よく柔軟性や筋力アップができ、バーレッスンやセンターで動いた時には違いがわかると思います。
これまでのバレエはレッスンだけで全てを作り上げてきましたが、効率よく柔軟性、筋力、筋肉の使い方をマスターする為のトレーニングもできるのです。このようなパーソナルトレーニングとレッスンと併せて行うことにより、ケガなく最短でゴールに到達できます。
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