36歳女性ダンサー
20代より腰痛を抱えながらダンサーとして舞台に立ち続けている女性が3週間前にぎっくり腰のようにビキッ!といって動けなくなり病院で診察を受けたが、レントゲンもMRIも異常はなく筋膜性腰痛と診断され、痛み止めと湿布を処方されて指示通りに薬を飲んでるが良くならない。
ネットで検索して来院したのですが、3週間経過するにもかかわらず、未だに後ろに反る事ができない!前と横とツイストなどは軽い痛みと制限はあるが、なんとかなってる状況。
動きを観察してるとお尻と大腿部が防御反応でまったく動いてないので、触診してみるとパンパンの状態でした。
触ると反応が強く増々硬くなるので最初はゆっくり時間をかけて優しく施術を開始!(かなり繊細)
少し組織に変化が出たところ、筋膜を矯正し、動きのチェック。
後ろに20度ほど反れるようになったが、何かが邪魔をしている?
腰椎周囲を丁寧に触診していくと「発見!」腰椎2番の左サイドとお尻に筋ヘルニア!
☆筋ヘルニアとは筋線維が癒着などを繰り返し成長して中に基質も溜まり筋膜面を押し出して火山の噴火直前のような状態になってしまいます。当然神経や血管系に障害が発生して筋膜も引っ張られて動きの制限や痛みを発生します。肩、腰、鼠蹊部、お尻、お腹などが好発部位です☆
初めは表面がコチコチ過ぎて触診できなかったのですが、表面がゆるみ、かろうじて触る事ができました!
この固まりを撃退しないと痛みは取れないので、核にドンドン進むように指先で圧力をかけますが、表面がまだ完全に緩んでないので、核の先端にちょっと届く程度しか影響力を伝えられません(指が折れそう!)
しかしながら再度動きをチェックすると更に反れるようになったので初日の治療はここまで。
5日後に再診していただき、今度は大腿部とお尻をターゲットにしつつ前回同様に筋ヘルニアを更に撃退。
まだ深部の違和感が残るものの、動きはかなり好調。
筋膜性腰痛は様々な筋膜的な症状を抱えてるのと、長年育ててしまってるので複雑に絡み合ってるものを丁寧に解いていかなければなりません。痛みを抱えてた期間が長ければ長い程、根本的な改善には時間を要します。(動きの癖や、生活習慣も改善しないと根本的な改善はできません)
この女性は週に1回のペースで、6回程治療をさせていただきましたが、現在は普通に踊れる程になりました。
しかし起爆剤はまだ撃退できてないので2週間に1度通っていただき、根本的な治療を進めています。
*痛みがなくなったから治ったのではなく、痛みを感じなくなってから、根本的な治療がスタートできるのです。状態が良い時に治療をしてこそ効果は絶大です。
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